「水道管」から赤錆・赤水対策、効果的な方法とは?

目次
赤錆(あかさび)とは?
赤錆とは、鉄が水道水に触れ、酸化してできる酸化鉄(錆)のこと。日常的に目にする錆はほとんどが赤錆で、赤茶色の酸化物がこれにあたります。
同じ錆でも、岩清水のような良質の水に触れてできる黒錆と、水道中で鉄が酸化してできる赤錆とは性質が異なります。
黒錆は金属の表面にすき間なく緻密に形成されるため、表面メッキのように内部の金属の酸化を防止するはたらきがあります。
しかし赤錆はすき間が多く、非常にもろいのが特徴です。
赤錆は放っておくと鉄の内部のほうへ広がり、鉄全体をボロボロに傷めてしまいます。
赤水(赤水)
赤錆が溶けた水のことを「赤水」といい、築年数の経った住宅の水道管などで見られます。
蛇口をひねって最初のうちだけ赤水が出るというケースはよく見られます。
- 赤水の中には、鉄バクテリアなどの微生物が存在します。不衛生であるうえに、他の細菌の発生を招くこともあります。
- 鉄の味がするなど、水の味が落ちます。
- 赤水が出ることで洗濯物が赤色に染まってしまいます。
- 洗面器・便器に赤茶色の水跡が残ってしまいます。
- 水の流れが悪くなり、漏水の原因になります。
- 製品製造において水を利用する場合、製品の品質に問題が生じることがあります。
赤錆・赤水で手遅れになる前に…
水道管の内部の赤錆は、肉眼で確認することはできません。
また、赤水といっても水道水が真っ赤に染まっているわけではないので、普通に使用しているだけでは水道管内部の状況は見ることができないためまったく想像もつかないでしょう。
しかし、年月が経っていれば赤錆は発生し、赤水が流れてきます。
特に1970年代以前に竣工された建物で使用されているGP管や1990年以前のVLGP管は、赤錆・赤水対策が必ず必要です。
1990年以降に竣工した建物でも、コア継手を使用している場合は対策が必要になります。
水道管の漏水事故など、手遅れになってはじめて工事などの手を打つことも多くあるようです。
こんな症状が起きたら赤錆・赤水の危険信号です
以下は、目に見えない水道管内部からの危険信号です。ひとつでも当てはまったらすぐに対策をとりましょう。
- 水がまずく感じる
- 水から鉄の味がする
- 水がにおう
- 水の流れが悪い
- 洗濯物があまりきれいにならない、色がつく
- 洗面台や便器に赤い筋が残る
- 数日ぶりに水道を使うと、最初だけ赤っぽい水が出る
水道管から赤水が発生したら赤錆除去装置を設置
赤錆除去には、磁気を使った方法もあります。
水道交換工事よりも費用を抑えることも可能ですので、コスト面で不安がある方は検討してみるのがおすすめです。
具体的な除去方法ですが、水道管に除去装置を設置し電気を流すことで、赤錆やスケールを溶かし、水道管から剥がします。
電磁誘導によって水道管内に発生する電流を利用し、赤錆を落とすだけでなく継続的に設置・利用できるので赤錆防止も期待できます。
赤水かな?と思ったら…
透明なコップに水道水をとり、
色を確かめてみましょう。
少しでも水の変色を感じたら飲食などには使わずに、
しばらく水を出しっ放しにしてみてください。
最初のうちの軽度な症状であれば、
出しっ放しにして少し経てば透明な水に戻るはずです。
赤水を飲んだらどうなる?
赤水は飲んだりしても、
ただちに健康被害に繋がることはありません。
しかし、長年、サビの成分が含まれる水を飲み続けていると、
鉄分の過剰症などの症状も引き起こされます。
赤水は頻繁に見られるようであれば、
早めに対応していただくことをおすすめします。
おわりに
色だけでなく、
なんとなくサビ臭い…
洗濯物に色がついてる…
蛇口の水の出口が変色している…
お風呂にお湯をためると底に沈殿物が感じられる…
などの症状も赤水が発生している可能性が高いです。
もし気づいたら、赤水注意報!はやめに対処してしまいましょう。