「安全祈願」耐震補強で安心な暮らし!ホールダウン金具とは?

目次
ホールダウン金物を使った耐震補強対策
ホールダウン金物とは
2000年6月にホールダウン金物による柱の引抜補強が法律により定められました。
耐震補強で追加した耐震壁によって柱に発生する引抜力を適切に補強することが重要になり、この引抜力がより大きな場合になるとビスだけで施工する補強金物だけでは適切な補強にならない事もあります。
あと施工ホールダウン金物は、ビス施工の金物にはない大きな耐力で地震に対する安全性を高めます。
室内からの施工が可能な基礎直結型の補強金物です。
阪神・淡路大震災での住宅倒壊状況
阪神・淡路大震災が起こった当時、2階建て住宅を建てる際に構造計算の義務付けがなく、接合部に使用する金物も定められていない状況でした。
そのため、多くの住宅ではホールダウン金物が使用されておらず、全壊・半壊など多くの被害が出ました。
しかし、当時から構造計算の義務付けがあった3階建て住宅の建築では、ホールダウン金物が使用されており、ほとんど倒壊被害がなかったのです。
ホールダウン金物を使った耐震補強対策
ホールダウン金物は、耐震診断と構造計算によって算出される引抜き力の大きさにより、取り付ける金物の大きさが変わります。
現在新築の住宅にはホールダウン金物が使用されていますが、
1981年以前の住宅では無筋の基礎が多く、また既にコンクリートの劣化が進行している場合もあります。
そのため、古い家屋の耐震改修工事で増基礎など基礎補強が必要となる事が多くなります。
ホールダウン金物の選び方は2種類
ホールダウン金物を選ぶには、以下の2種類があります。
- 建設省告示告示第 1460 号第二号のただし書きから接合金物を求める方法
- 建設省告示告示第 1460 号第二号の表から接合金物を求める方法
2.の場合、「壁・筋かいの種類(壁倍率)」と「柱の位置」の組み合わせから選ぶことになります。
事前にN値計算で必要耐力を算出すれば、耐力が小さい金物で済ませたり、金物の使用量を減らしたりすることが可能です。
最近の主流はビスどめ
ボルトどめの場合、ボルトを通す穴によって柱に欠損が生じるため、最近はビスで留めるタイプの金物が主流です。
短期許容引張耐力度(短期許容応力度)に応じて、15kN、20kN、25kN、35kNなどに分かれています。
耐震補強は家の体質改善なんだな~
パンダ院長