「納得」ホームインスペクターが住宅診断に使用する道具とは?

目次
ホームインスペクターのとは?必需品の道具について
住宅に精通したホームインスペクター(住宅診断士)が、第三者的な立場からまた専門家の見地から住宅の診断を行うことをホームインスぺクション(住宅診断)と呼びます。
ホームインスぺクションを行うことで住宅の劣化状態や不具合の有無、購入後にかかるメンテナンスやリフォームのおおよそのコストなどについて把握しやすくなるメリットがあります。
住宅の外周りの状態、室内の状態、床下の状態、小屋裏・天井裏の状態、設備の状態などが主要な診断項目です。
また中古住宅については、適切なメンテナンスの必要性が指摘されており、流通時に住宅診断を行うことで、リフォームや修繕を施す部位や箇所を早期に見つけて、住宅の長寿命化を図る効果が期待できます。
1. レーザー水平器
レーザー水平器は、床の傾きや、壁・柱の傾きを計測する時に使います。レーザータイプなので、1mm単位で計測が可能です。
測定の基準は、
・壁、または柱の場合:2m程度の長さ
・床の場合:3m程度以上の長さ
2. クラックスケール
クラックスケールとは、コンクリートの構造物やコンクリート製品のクラックの状態やクラック幅などを計測するための縁に垂直に何段階かのクラック幅の直線が印刷された定規です。
壁、床等に発生したひび割れ(隙間)の幅を測るもので、主として0.05mmきざみに0.05mm~2mm程度の太さの直線が表示されています。
基礎のひび割れの大きさをチェックしたり、外壁のひび割れの大きさをチェックする時に使用しています。
測定の基準は、
コンクリートに幅 0.5 ㎜以上のひび割れ又は深さ20 ㎜以上の欠損が生じている場合は、劣化事象とみなし修理が必要です。
3.ドライバー
点検口の開け閉めや外部の水道メーター、排水枡ふたの開け閉めに使用します。
軽微な扉の調整等であれば、さっと直すこともあります。
4.打診棒
壁やタイル、モルタルやコンクリートなどが浮きや剥離などを起こしていても、肉眼ではなかなか確認できないことがあります。
そういう時、叩いたりして音を聞き分け、内部の状態を判断する際に使う専用の棒を打診棒と言います。
使用方法としては、外壁や防水床面に先端の丸い箇所を転がし、音で剥離・浮き上がりなどの不具合を調べます。
5.メジャー(コンベックス)
家の間取りなどを計測する時に使用します。
6.カメラ
調査報告に使用する写真を撮影します。
7.その他
ほかには、脚立や懐中電灯、養生材など環境によって用意します。
その他の家の診断で使われる特殊機材
通常のホームインスペクションでの使用はありませんが、オプション・サービス(耐震診断や断熱診断、高所点検など)に使用する機材もあります。
サーモカメラ
断熱診断・漏水診断を実施する場合にこの赤外線サーモカメラを使います。このカメラで外周部や内部から撮影します。
雨漏りが発生している場合は、雨水が流れた跡が画像で見えてきます。
また、断熱材が不足している場合も同様に、温度が高いところは赤く、温度が低いところは青く表示されます。
シュミットハンマー
いわゆるコンクリートテストハンマーです。コンクリートの強度を図る機材です。
一般的にはコンクリートは劣化によって強度は落ちないとされていますが、年数が経過したお宅に関しては、調べておいた方が良いでしょう。
木材含水率計
土台や梁など構造体と呼ばれる木材の含水率を調べます。
高所カメラ
屋根の点検をする際、急勾配だったり、5m以上の軒高の場合、危険を伴うため高所カメラを使用する場合もあります。
マストを立てて、先端にカメラ(画像左)を取り付けて360度撮影します。
まとめ
ホームインスペクターが住宅診断に使用する道具について解説しました。
今後、ホームインスペクターがまだまだ増えると予想されておりますので、新規にホームインスペクター資格を取得するのも良いのではないでしょうか?
僕も常に聴診器は携帯しているウサ
Dr.ウサ