健康住宅アドバイザーとはどんな資格?仕事内容について詳しく解説!

目次
健康住宅アドバイザーは家の寿命を延ばす助言をくれる
皆さんは、家の健康、不健康って考えたことがありますか?
たとえば、床下基礎のクラックは基礎が不健康になっているサインです。
そのほか、外壁の塗装がはがれたり、水道管が錆びているのも不健康な状態ですよね。
日本では、築30年を目安に家を建て替える方が多いと言われています。
一方で、家のメンテナンスに関しては、諸外国と比べて著しく興味が薄いんです。
つまり、年齢には敏感なのに、健康には無関心な方が多い。
それっておかしいと思いませんか?
人間で言えば、同じ50歳でも健康な人がいれば不健康な人もいます。
家も同じでしょう。
築年数だけで寿命を決めるのは、絶対に間違っているはずです。
しかし、そんな意識も徐々にではありますが、変化してきています。
その代表例として、健康住宅アドバイザーという職業が注目されていることが挙げられます。
健康住宅アドバイザーとは、読んで字のごとく、住宅を健康に保つためにアドバイスを送ってくれる人のことです。
健康住宅アドバイザー自体は1993年に誕生した資格ですが、ここに来て受験者が急増。現在では約10,000人が健康住宅アドバイザーとして活動しています。
そんないま注目の健康住宅アドバイザー。
こちらの記事では、健康住宅アドバイザーのお仕事について、詳しく解説しています。
健康住宅アドバイザーってどんな職業?
健康住宅アドバイザーとは、住人の手入れの問題によって不具合が発生した家について、アドバイスを送る職業のことです。
ここは重要なところなので、もう少しかみ砕いて説明すると…
- 施工不良による家の不具合
↑ 健康住宅アドバイザーの業務範囲外
- 住人の使用方法(手入れ不足など)による家の不具合
↑ 健康住宅アドバイザーの業務範囲内
となります。
健康住宅アドバイザーは住宅の「環境」を整備するようアドバイス
健康住宅アドバイザーは、住宅の環境を整備するためのアドバイスを送ってくれます。
住宅環境には、家の中のにおいなどが挙げられます。
トイレや台所、風呂といった水周りの悪臭を、人の嗅覚で判断したり、機器を用いて測定したりしてくれます。
嗅覚による評価は5段階に分けて判断してくれます。
- 無臭
- やっと感知できるにおい
- 何のにおいであるかがわかる弱いにおい
- 強いにおい
- 強烈なにおい
あわせて、ひと口に「におい」と言っても良いにおいと悪いにおいがあるので、+4(非常に快適なにおい)から-4(非常に不快なにおい)に分けて、悪臭被害実態を数値化してくれます。
一方、機器を用いたにおいの測定には機器分析・検知管式・においセンサーの3種類があります。
それぞれの測定方法や特徴については、下の表を参考にしてください。
測定方法の種類 測定方法 特 徴 機器分析 測定現場の対象空気を成分に応じた方法でサンプリングし、濃縮等前処理を行い各種クロマトグラフィーにより分離、定性・定量する。 悪臭構成成分の特定及び詳細な定量評価が可能。捕集及び分析に大がかりな装置を要し、コストもかかる。 検知管式 特定の化学物質に反応する薬剤を充填したガラス管(検知管)に一定量の空気を吸引し、薬剤の変色により臭気成分の濃度を測定する。 簡易的に現場での測定が可能。一般的には感度が低いため、高濃度の臭気に対してのみ有効であり、生活環境の実際濃度レベルには適用できない場合がある。(最近では、吸着→加熱脱着→濃縮→定量という方式により低濃度測定対応のものもある。) においセンサーを用いる方法 酸化スズ等、気体の吸着により電気的特性が変化する材料を用い、臭気成分の濃度を電気的に検知する。 簡易的に現場での測定が可能。湿度等の影響を受ける場合がある。臭気成分の特定ができない。測定値の評価(臭気強度との関係など)が難しい。
引用:http://www.kjknpo.com/html_j/bukai/kuki/qa/a9.htm
こうして嗅覚や機器によってにおいを知ることで、住人の使用方法の問題が判明します。
たとえば、トイレが臭い場合、単純に掃除が行き届いていない場合もありますが、下水管からのにおいの可能性もあります。
下水管から臭う場合、下水管と排水パイプを区切る排水トラップの問題なので、においだけでなく害虫が上がってくるリスクも高まります。
このように、においを測定することによって、家の不具合が判明することもあるのです。
健康住宅アドバイザーは「お家のお医者さん」
健康住宅アドバイザーは、家が不健康にならないようさまざまなアドバイスを送ってくれる、いわば「お家のお医者さん」のような存在です。
日本でも欧米にならって、一度建てた家に長く住むという流れができつつあります。
つまり健康住宅アドバイザーの需要は、今後さらに増えていくことは間違いありません。
受験料は10,000円、試験は3月、7月、11月と年3回開催されているので、興味のある方はぜひ受験してみましょう!
うちの求人の募集要項には「健康住宅アドバイザーを持っている方」とあるんだな~
パンダ院長