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「床下基礎の病気」とも言うべきクラック・ジャンカ・エフロについて徹底解説します!

 
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床下の基礎は45トンの重みに耐えている

突然ですが、皆さん、家の重さってどれくらいだと思いますか?

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お家くん

そういえば最近体重計に乗ってないなぁ…

一般的な木造住宅の場合、およそ45トンあるそうです。

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パンダ院長

ちょっとダイエットが必要なんだよ~

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お家くん

イヤだ、お肉大好き!

45トンというと、細めの女性1000人くらいですか。

アジアゾウの体重が4.2トンくらいなので、家の基礎は常にゾウ10頭ぶんの重さに日々耐えているわけです。

イナバ物置なんか問題じゃないレベルですね(笑)。

床下基礎の不具合であるクラック

基礎にひび割れ(クラック)が発生する主な原因は以下の通りです。

・乾燥収縮

基礎のひび割れの原因としてもっとも多いのは、乾燥によってコンクリート内部の水分が蒸発することで基礎が収縮する現象です。住宅の基礎のようにコンクリートが固定されている場合、乾燥収縮によって引っ張られたコンクリートが、耐えきれずひび割れてしまうのです。

・気温変化

コンクリートは温度が急激に下降すると縮む性質を持っており、その際に発生した力がコンクリートの引張強度を上回るとひび割れが発生してしまいます。夏場に施工された基礎などによく起きる現象です。

・不同沈下

地盤が弱い場所に建つ家で発生する可能性がある現象で、住宅が斜めに傾くことで基礎が建物を支えきれなくなり、ひび割れが発生してしまいます。程度によっては、日常生活に支障をきたしたり、住宅そのものが倒壊してしまう危険もありますので注意が必要です。

・施工不良

コンクリートのかぶり厚さ(鉄筋から表面までの厚さ)の不足や、強度不足など、基礎を施工する際に問題があった場合にもひび割れは発生してしまう可能性があります。

・コンクリートの中性化

コンクリートは吸水性の高い素材であるため、雨や大気中の二酸化炭素に長い間さらされると内部のカルシウム化合物が中性化してしまう現象が起きてしまいます。鉄筋を保護していたアルカリ性のコンクリートが中性化してしまうことで、鉄筋が錆びて膨張してしまい、その結果ひび割れが発生してしまうのです。

クラックの影響とは?

放置すると鉄筋の錆や地盤沈下の可能性も

基礎に発生したひび割れを放置すると、どのような事態を招くのでしょうか?

まず最初に警戒しなければならないのは、ひび割れから雨水がコンクリート内部に浸入することで発生する鉄筋の錆。構造に影響を与えるほどではない幅0.3mm以下の「ヘアークラック」であっても、雨水の浸入は起こり得るため注意が必要です。

また、深刻なひび割れを放置すると基礎の強度が低下してしまい地盤沈下が発生する可能性があります。

住宅の重量を基礎が支えきれなくなり傾いてしまうのです。

後ほど紹介する重大な劣化症状に、あなたのお家の基礎が当てはまる場合は、まず業者に診断を依頼することをおすすめします。

床下基礎の不具合であるジャンカ・エフロ

コンクリートのジャンカ(豆板)とは?

コンクリートのジャンカとは、打設されたコンクリートの一部分がセメントペースト、モルタルの充てん不良によって、粗骨材が多く集まり、空隙の多くなった構造物の不良部分の事をいいます。

その仕上がりは表面に凹みができ、表面部分に粗骨材が確認できる状態になってしまうほか、極端に酷い場合には、大きな空隙が出来て粗骨材を叩くとバラバラと崩れてしまい、鉄筋が露出してしまうこともあります。

ジャンカの状態になってしまうと、適切に施工されたコンクリートに対して強度が低下する為、構造物の耐久力の低下を招いてしまうほか、鉄筋を保護する為のかぶりコンクリートが不足する為、中性化が進行しやすく、鉄筋の腐食が発生して建築物の安全性や耐久性に重大な問題が生じてしまいます。

また、ジャンカはその見た目から「豆板(まめいた)」と呼ばれることもあります。

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パンダ院長

ジャンカの発生したコンクリートは耐久性がおよそ半分程度にまで落ちてしまうんだよ~

コンクリートのエフロとは

主な原因となる物質はコンクリート中の水酸化カルシウム Ca(OH)2 です。

この水酸化カルシウムが水に溶けてコンクリートの表面に滲み出し、空気中の炭酸ガス CO2 と反応することで炭酸カルシウム CaCO3 が生成されます。乾燥すると水分が蒸発するために結晶化して目に見える姿に変化します。

コンクリートが硬化する過程において、水酸化カルシウムとコンクリート中の余剰水が反応して比較的早期の段階(型枠を外してさほど時間が経過してない段階など)に発生したものを一次白華と呼び、コンクリートが長期にわたり強度を増進させていく過程で、雨や結露などから供給された水分が新たな水酸化カルシウムと反応して発生したものを二次白華と呼びます。

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パンダ院長

エフロの発生を防ぐには、コンクリートやモルタルに触れた水を石に触れさせないことが重要なんだよ~

床下の基礎は早めの対応が肝心!

かつて小錦という巨漢の力士がいました。

その体重を活かした突っ張りで、相撲ファンからの人気も高かったのですが、現役晩年は膝の故障との戦いが続きました。

285kgの体重を支える膝に相当な負荷がかかっていたことは想像に難くないですよね。

冒頭でご紹介したとおり、家の重さはおよそ45tです。

床下の基礎は、その重量を365日支え続けています。

定期的に床下の点検をおこなうことをおすすめします。

クラックやエフロなどの病気が現れる前に人間ドックを受けた方がいいウサね

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Dr.ウサ

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お家くん

病院は嫌いだなぁ

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パンダ院長

悪い子にしているとぶっとい注射を打っちゃうんだよ~

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